Make me a pallet on your floor ジャズ初心者でも簡単にわかる戦前音楽解説シリーズ。

Make me a pallet on your floor

こんにちは。アメリカのフォークソングの名曲”Make me a pallet on your floor”をジャズ初心者にもわかりやすく解説してみる記事です。どうぞご覧下さいませ。

時代は今からおよそ140年前、場所はアメリカのニューオリンズ周辺。19世紀末の南部でかなりきな臭い法律が成立し、アフリカやアジア、先住民などの有色人種への迫害を強めていました。この法律をジムクロウ法と言います。

この曲はそんな世紀末の南部の港町で作曲され、歌われていたと言われています。インディアナポリスのフリーマンによる1906年のレポートでは「テキサスティーザー、ベニージョーンズ」による演奏について触れられており、1908年には「ブラインドブーンのサザンラグメドレーNo.1:Strains from the Alleys」の一部として楽譜に登場しています。

しかし、メロディはブルースの父と呼ばれる作曲家”W. C.ハンディ”著となっており、1923年に「アトランタブルース」として出版してしまいます。かなりなゴリ押し感が見え見えですが、この頃のフォークソングは楽譜にまとめて出版したもの勝ち的な、剛田武のような風味で著作権登録されていました。

歌詞は1911年ハワードオダムという民俗学者により、この曲を演奏できるというミュージシャンの演奏から歌詞を聞き取り、1911年に記事を作成しました。

彼はその数年前に別の土地でも同様の歌詞耳にしていたため、1890年半ばから1911年の間にミシシッピ川を伝うように南部の街々へと伝わっていたと思われます。

ジェリー・ロール・モートンは歌詞やタイトルのパレットについてこう言いました

『パレットどは、いぐづがのキルトによる床さ作られだベッドだ。生地は4枚もねぁーようなものだ』

と宮城弁だったかは定かではありませんが、現代のアメリカではパレット=粗末なベッドでは通じないので注意が必要です。

歌詞の内容はもう横にならせてくれよ、ああこの寒いところからおさらばしたい、というような、安心して暮らせるには程遠い生きづらい当時の時代背景を表しています。

メロディは対称的に軽快なもので、そのアンバランスがたまらないのに某ブルースの父がメロディだけ拝借して別の歌詞にしてしまったのも、セールス的ないわゆる”お察し”なわけです。

この曲の初期の録音は

ヴァージニア・リストン
[Make Me a Pallet] OKeh 8247, 1925

エセル・ウォーターズ
[Make Me a Pallet on the Floor] コロンビア14125-D

ミシシッピ・ジョンハート
[Ai n’t No Tellin’ ] OKeh 8759、1928

と微妙にタイトルを変えて多数の録音が残されています。この辺もお察しなんですが、ジョンハートの音源はとても美しいのでオススメです。

さらに、デルタブルースのギタリストで歌手のサムチャトモンはこう証言しました

『最初さギター弾ぎはじめだとき、最初が2番目さ覚えだ曲だった。4歳だがら1900年、ミシシッピ州ボルトンでのごどさ。』

宮城弁だったかは定かではありませんが、ギター入門曲としても、ニューオリンズを飛び出して広く愛されていた曲だということがわかります。

以上でMake me a pallet on your floorの解説を終わります。

孤独のヒュードの演奏による本曲のYouTube動画がありますので、こちらもズキュンとご覧下さい。それではまた。

井上大地

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